それは素敵なビジネスモデル

S社が販売するセキュリティ対策ソフトは更新料無料ということで、販売本数がトップクラスにある。で、量販店に行くと、これが一番売れてます、といかわりに、これが一番いいですと推薦されることがあるようだ。

タスクトレー上では、このソフトは青豆の形で常駐する。仮にここでは青豆と呼ばせてもらう。※ 天吾と運命の糸で結ばれた、あの悲恋の物語を意識したことはいうまでもない。

突然ファイル共有ができなくなったというお客様。その環境を診せていただくと、青豆が鎮座する。量販店で、これが一番です、そう薦められたそうだ。

パーソナルファイアウォールに192.168云々のIPを透過させる例外設定が必要なことはネットで調べればすぐわかるのだが、この情報に一般ユーザが到達するのは容易でない。また、それを電話で説明しようにも、言葉だけでは操作を説明しきれない。

最近はずいぶん改善されてきたとはいえ、この手の問題は他のセキュリティ対策ソフトでも起こる。例えばうちのSy社ソフトは動画をブロックして閲覧不可能にしてしまったので、ちょっとした設定が必要になった。

さて、青豆の操作系はS社が開発、内部のセキュリティ機能そのものはインドのK社が製造しているとのこと。ウィルスのテンプレート整備維持って人件費がすごくかかると思うのだが更新料なしで財源はどこに。無限に新規ライセンスが売れ続けること前提のビジネスモデルか。そこらへん、すごく不思議だった。

答えは、あった。

青豆にも3台のパソコンにインストールできるライセンスをもつパッケージがある。これをWindows7機の新規設定の際に、ついでにとご注文いただいたのだが、Windows7に対応しているかと調べてみてびっくり。最新版をダウンロードして済む話じゃなくて、新しい版にバージョンアップするのに3千円強かかるという。

買うのとあんまり変らない。

このお客様では新機にもともとインストールされていたお試し版Norton3ヵ月版をアクティブにしたので問題とはならなかったが、あまりの商売上手にびっくりした。

初めての飲食店とかで、メニューをみてもよくわからない、そんなとき、売れ筋ってどれですか、それ下さい、なんてやってしまう。お客様が一番嬉しいと思う形で提供されるものが一番売れているのは確かだ。が、それが自分の求めているものとは限らない。

マーケティングの上手さに警戒心を剥きだしにする前に、まずは素直にマーケティングの巧みさを賞賛すべきだ。こういう凄みが自分の商売には決定的に欠けている。

Windows7発売からはや3週間

10/22、Windows7のエンドユーザ向けリリースから約3週間。

新機の初期設定では、そのキビキビした動作が清々しい。Windowsメール/Outlook Expressの後継メールソフトがWindows7には標準添付されないという情報は事前に周知されていたので、サポートの際には、WindowsLiveメール等全部込みインストーラをUSBメモリに入れて常備しているのだが、メーカー側が出荷段階で既にインストール完了というのが通例のようだ。

パッケージを買ってきてアップグレードインストールするユーザさん。パソコンが結構『好き』な人のはず。この御時勢、約2万円投資する経済合理性はいかがか。

一方、パソコンは今が買い時、こちらは鉄板。

Dellの64bit版搭載機にて、64bit版IEと32bit版IEの体感速度を比較してみた。日経なんとかの記事で比較してたので気になって自分でも試してみたのだが、どちらも一気に表示完了で、差を体感できない。そうすると、なんだ、64bit版でもオンナジかよ、てことで、なんとなく64bit版のほうが微妙にモッサリ見えてくるとは、ヒトのココロのあら不思議。

Windows7のパッケージは、Vistaのリリース時の3倍のスピードで売れているという。一方、オンラインの直販ではまだXPダウングレード機を新品で売ってるし、Vista機もばりばり販売中だ。Web2.0を通り越してクラウドな世界に入ってしまった今となっては、ネットのこちら側のOSに拘るのは、水道の蛇口の豪華絢爛さを競うが如し、ってことになるのかも。

その昔CADでターンキーと呼ばれる、買ってきて電源入れたらすぐ使える、なんて長所が訴求されてたのを懐かしく遠い目で思い出すが、今やパソコンなんぞ買ったら何もしないでネットに接続できて当たり前だろう、かというとそうでもない。Yahoo!BBのCDをWindows7機に入れたら対応してなくて無線ギブアップ、なんてお話をうかがうにつけ、Vistaにちょっと厚化粧した、ってのが実態のはずのWindwos7がフルモデルチェンジであるかのように互換性問題を引き起こすのは、ちょっと片腹痛いか。ごく短期間だけの現象とは思うが。